転職エージェントの断り方|しつこい連絡への対処法とメール例文
「転職エージェントからの連絡がしつこい…」
「希望と違う求人ばかり紹介されて困っている…」
「担当者と合わないけど、どう断ればいいの…?」
こんな悩みを抱えていませんか?
結論から言うと、転職エージェントは断っても問題ありません。
面談のキャンセル、求人紹介の辞退、担当者の変更、退会など、すべて求職者の権利です。ただし、円満に断るためのマナーとコツがあります。
この記事では、転職エージェントの断り方から、しつこい連絡への対処法、メール・電話の例文、担当者変更の方法まで徹底解説します。
転職エージェントを断りたくなる理由
まず、転職エージェントを断りたくなる主な理由を整理しましょう。
求職者側の事情
転職活動の状況が変わった場合
- 他のルート(知人紹介、直接応募)で転職先が決まった
- 現職に残ることを決めた
- 転職活動を一時中断・中止したい
- 別のエージェントをメインで使うことにした
これらは「転職エージェントが悪いわけではない」ケースです。早めに連絡すれば、問題なく辞退できます。
エージェントへの不満
サービスに不満がある場合
| 不満の内容 | 詳細 |
|---|---|
| 連絡がしつこい | 電話やメールが頻繁すぎる |
| 希望と合わない求人ばかり | 条件を伝えても的外れな求人を紹介される |
| 担当者との相性が合わない | コミュニケーションがうまくいかない |
| 応募を急かされる | 「早く決めてください」とプレッシャーをかけられる |
| 業界知識が不足 | 的確なアドバイスがもらえない |
こうした不満がある場合は、担当者の変更や退会を検討しましょう。
なぜエージェントは「しつこく」なるのか?
転職エージェントがしつこくなる背景には、ビジネスモデルの仕組みがあります。
転職エージェントの報酬体系
- 成功報酬型:求職者が入社したときに、年収の約30%が報酬として発生
- つまり、内定・入社に至らないと報酬ゼロ
このため、キャリアアドバイザーにはノルマ達成のプレッシャーがあり、特に月末・四半期末は連絡が増える傾向にあります。
「しつこい」と感じるのは、あなたのせいではありません。ビジネスの構造上、そうなりやすいのです。
【体験談】転職エージェントを断った人のリアル
Aさん(28歳男性・IT系):他のエージェント経由で転職が決まった
Aさんは3社のエージェントに登録していましたが、1社経由で内定が決まりました。
「他の2社には、『他のエージェント経由で転職先が決まりました』とメールで連絡しました。特に引き止められることもなく、『おめでとうございます』と返信がきて、スムーズに退会できました」
ポイント:転職先が決まった場合は、正直に伝えればOK。
Bさん(32歳女性・事務職):担当者を変更してもらった
Bさんは担当者との相性が合わず、担当変更を依頼しました。
「最初の担当者は、私の希望を聞かずに求人を紹介してくる人で…。思い切って本部に連絡して担当変更を依頼しました。新しい担当者は私の話をしっかり聞いてくれる人で、結果的に転職も成功しました」
学び:担当者が合わないときは、我慢せずに変更を依頼するのが正解。
状況別・転職エージェントの断り方
状況に応じた断り方を、例文とともに解説します。
ケース①:面談を断りたい
登録したものの、面談前に気が変わった場合の断り方です。
メール例文
件名:面談辞退のご連絡【○○(氏名)】
○○エージェント
キャリアアドバイザー ○○様
お世話になっております。○○と申します。
先日は面談のご案内をいただき、ありがとうございました。
大変恐縮ですが、諸般の事情により、
面談をキャンセルさせていただきたくご連絡いたしました。
せっかくお時間を調整いただいたのに申し訳ございません。
また機会がございましたら、よろしくお願い申し上げます。
---
○○ ○○(氏名)
電話番号:xxx-xxxx-xxxx
ポイント
- 理由は詳細に説明しなくてOK
- 「諸般の事情」「検討の結果」で十分
- できるだけ早く連絡する
ケース②:求人紹介を断りたい
紹介された求人が希望と合わない場合の断り方です。
メール例文(求人を断りつつ、別の求人を希望する場合)
件名:ご紹介求人について【○○(氏名)】
○○エージェント
キャリアアドバイザー ○○様
お世話になっております。○○です。
株式会社△△の求人をご紹介いただき、ありがとうございます。
求人内容を拝見しましたが、以下の点が希望と異なるため、
今回は見送らせていただければと存じます。
・勤務地が通勤圏外である
・希望する年収水準に達していない
お手数をおかけしますが、以下の条件に合う求人がございましたら、
引き続きご紹介いただけますと幸いです。
【希望条件】
・勤務地:東京都内(23区内が理想)
・年収:500万円以上
・職種:法人営業
何卒よろしくお願いいたします。
---
○○ ○○(氏名)
ポイント
- 断る理由を具体的に伝える
- 改めて希望条件を明確にする
- 今後も紹介を希望するなら、その旨を伝える
ケース③:転職活動を中断したい
転職活動を一時中断する場合の断り方です。
メール例文
件名:転職活動中断のご連絡【○○(氏名)】
○○エージェント
キャリアアドバイザー ○○様
お世話になっております。○○です。
ご連絡が遅くなり申し訳ございません。
検討の結果、転職活動を一時中断することにいたしました。
現職での状況が変わり、もう少し今の環境で
経験を積んでから転職を考えたいと思うようになりました。
これまでご支援いただき、誠にありがとうございました。
転職活動を再開する際は、改めてご相談させていただければ幸いです。
引き続きよろしくお願いいたします。
---
○○ ○○(氏名)
ケース④:退会したい
完全に退会したい場合の断り方です。
メール例文(他で転職が決まった場合)
件名:退会のご連絡【○○(氏名)】
○○エージェント
キャリアアドバイザー ○○様
お世話になっております。○○です。
このたび、他のルートで転職先が決まりましたので、
サービスの利用を終了し、退会させていただきたくご連絡いたしました。
○○様には、面談やアドバイスなど大変お世話になりました。
心より感謝申し上げます。
退会の手続きについて、ご案内いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
---
○○ ○○(氏名)
メール例文(現職に残る場合)
件名:退会のご連絡【○○(氏名)】
○○エージェント
キャリアアドバイザー ○○様
お世話になっております。○○です。
面談では、今後のキャリアについて丁寧にアドバイスをいただき、
誠にありがとうございました。
○○様とのお話を通じて改めてキャリアを考えた結果、
現職に残り、もう少し経験を積むことを決意いたしました。
そのため、今回はサービスの利用を終了させていただきたく存じます。
転職を再開する際は、改めてご相談できればと考えております。
何卒よろしくお願いいたします。
---
○○ ○○(氏名)
担当者を変更する方法
「担当者と合わない」「担当者の対応に不満がある」場合は、担当者の変更を依頼できます。
担当者変更は問題なく可能
担当者変更は、求職者の権利です。
転職エージェント側も「求職者との相性」を重視しているため、変更の申し出に対して悪い印象を持つことはありません。
担当者変更の依頼方法
方法①:担当者本人に伝える
直接伝えるのが難しい場合は、方法②がおすすめです。
方法②:本部・お問い合わせ窓口に連絡する
多くのエージェントには、お問い合わせフォームや相談窓口があります。そちらから変更を依頼しましょう。
担当者変更依頼メール例文
件名:担当者変更のお願い【○○(氏名)】
○○エージェント ご担当者様
お世話になっております。○○と申します。
現在、○○様に担当していただいておりますが、
大変恐縮ながら、担当者の変更をお願いできないでしょうか。
私の希望する業界(IT業界)に詳しい担当者様に
ご担当いただけると、より効果的な転職活動ができるのではないかと
考えております。
○○様には丁寧にサポートいただき、感謝しております。
大変恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
---
○○ ○○(氏名)
登録電話番号:xxx-xxxx-xxxx
登録メールアドレス:xxx@xxx.com
ポイント
- 担当者の悪口は書かない
- 「相性が合わない」ではなく、前向きな理由を伝える
- 現担当者への感謝も添える
しつこい連絡への対処法
「連絡がしつこくて困っている…」という場合の対処法を解説します。
対処法①:連絡手段・頻度を事前に伝える
そもそも、連絡頻度の希望を伝えておくことで、しつこい連絡を防げます。
伝え方の例
- 「平日は仕事で電話に出られないので、メールでご連絡ください」
- 「連絡は週1回程度でお願いします」
- 「急ぎの連絡以外は、LINEでお願いします」
対処法②:返信を早めにする
連絡を放置すると、余計にしつこくなります。
「返信がない=確認できていないかもしれない」と判断されて、追加連絡が来るためです。
断る場合でも、早めに返信することで、余計な連絡を防げます。
対処法③:ハッキリ断る
曖昧な返答は、誤解を招きます。
NG例
- 「ちょっと検討させてください…」(いつまで待てばいいかわからない)
- 「今は忙しいので…」(落ち着いたら連絡していいのかと思われる)
OK例
- 「今回は見送らせてください」
- 「転職活動を中断することにしました」
- 「他のエージェント経由で進めることにしました」
対処法④:担当者を変更する
特定の担当者からの連絡がしつこい場合は、担当者変更を依頼しましょう。
対処法⑤:退会する
改善されない場合は、退会してしまうのも一つの選択肢です。
退会後も、別のエージェントを使えば転職活動は続けられます。
断った後の再登録は可能?
「今回は断ったけど、将来また使いたい」という場合も安心してください。
ほとんどのエージェントで再登録可能
主要エージェントの再登録対応
| エージェント | 再登録 | 備考 |
|---|---|---|
| リクルートエージェント | 可能 | 5年以内なら前回情報を引き継ぎ可能 |
| doda | 可能 | 新規登録と同様の手続き |
| マイナビエージェント | 可能 | 担当者は変更される可能性あり |
| JAC Recruitment | 可能 | 専用フォームあり |
| ビズリーチ | 可能 | プレミアムプランは再契約が必要 |
再登録を断られるケース
ただし、以下のようなケースでは再登録を断られることがあります。
再登録を断られる可能性があるケース
- 紹介企業に入社後、すぐに退職した
- 内定承諾後・入社直前に辞退した
- 経歴詐称が発覚した
- 迷惑行為(無断キャンセルの繰り返しなど)があった
円満に断っていれば、再登録で不利になることはありません。
転職エージェントとの上手な付き合い方
最後に、転職エージェントとトラブルなく付き合うためのコツを紹介します。
付き合い方の6つのコツ
コツ①:主役は自分
エージェントに振り回されず、自分の転職軸をしっかり持ちましょう。「エージェントに言われたから」で転職先を決めると、後悔する可能性があります。
コツ②:希望条件は明確・具体的に
曖昧な希望を伝えると、的外れな求人を紹介されます。優先順位も含めて整理して伝えましょう。
コツ③:連絡は早めに返す
放置すると余計な連絡が増えます。断る場合でも、早めに返信しましょう。
コツ④:連絡手段・頻度を事前に伝える
「平日夜のメール連絡を希望」など、最初に伝えておくとスムーズです。
コツ⑤:断るときはハッキリ・早めに
曖昧な返答は誤解を招きます。ハッキリと、早めに伝えましょう。
コツ⑥:複数エージェント利用を伝える
複数のエージェントを使っていることは、正直に伝えてOKです。重複応募を防ぐためにも有効です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 転職エージェントを断ると、今後不利になる?
A. 円満に断っていれば、不利になることはありません。再登録も可能です。ただし、無断キャンセルの繰り返しなど、迷惑行為があった場合は、今後の利用を断られることがあります。
Q2. 担当者変更を依頼すると、印象が悪くなる?
A. 印象は悪くなりません。エージェント側も「相性」を重視しているため、変更の申し出は問題ありません。本部やお問い合わせ窓口に連絡すれば、スムーズに変更できます。
Q3. 断るときは電話とメール、どちらがいい?
A. メールで問題ありません。記録が残るので、お互いに安心です。ただし、面談のドタキャンなど緊急の場合は、電話で連絡しましょう。
Q4. 連絡がしつこい場合、どうすればいい?
A. まず、返信を早くすることで余計な連絡を防げます。それでも改善しない場合は、担当者変更や退会を検討しましょう。
Q5. 複数のエージェントに登録しても大丈夫?
A. 問題ありません。むしろ、複数登録は一般的です。ただし、同じ企業に複数のエージェントから応募しないよう、管理は必要です。
Q6. 退会後、また登録できる?
A. ほとんどのエージェントで再登録可能です。リクルートエージェントなら5年以内は前回情報を引き継げます。円満に断っていれば、再登録で不利になることはありません。
Q7. エージェントに勝手に応募されることはある?
A. 本来、求職者の許可なく応募することはNGです。もし勝手に応募された場合は、「応募前に必ず確認してください」と伝えましょう。改善されない場合は、担当変更や退会を検討してください。
まとめ
転職エージェントの断り方のポイントをおさらいします。
断っても問題ないケース
- 面談のキャンセル
- 求人紹介の辞退
- 転職活動の中断・中止
- 退会
- 担当者の変更
断り方の基本マナー
| ポイント | 詳細 |
|---|---|
| 早めに連絡 | 放置すると余計にしつこくなる |
| ハッキリ伝える | 曖昧な返答は誤解を招く |
| 感謝を伝える | これまでのサポートへのお礼を添える |
| 理由は簡潔でOK | 詳細に説明する義務はない |
しつこい連絡への対処法
- 連絡手段・頻度を事前に伝える
- 返信を早めにする
- ハッキリ断る
- 担当者を変更する
- 改善しなければ退会する
エージェントとの上手な付き合い方
- 主役は自分(エージェントに振り回されない)
- 希望条件は明確・具体的に
- 断るときはハッキリ・早めに
転職エージェントは、上手に使えば心強い味方です。
ただし、合わないエージェントや担当者に我慢して付き合う必要はありません。自分に合ったエージェント・担当者を見つけて、転職活動を成功させてください。
あなたの転職活動が成功することを願っています。
関連記事
転職エージェントについてさらに知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

コメント