転職時は、前の会社の健康保険の資格喪失日と、次の会社の資格取得日を確認することから始めましょう。退職の翌日から新しい会社の健康保険に入る場合と、加入まで期間が空く場合では、必要な手続きが異なります。
マイナ保険証を使っていても、健康保険の加入・脱退手続きは必要です。「カードが同じだから何もしなくてよい」「数日なら手続き不要」と考えず、自分に当てはまる欄を確認してください。
※当記事にはアフィリエイト広告が含まれます。制度情報は2026年9月7日時点で公的資料を確認しています。必要書類や保険料は加入先・市区町村によって異なります。
退職日と入社日で確認する、健康保険の切り替え
| あなたの状況 | 必要な対応 | 最初の確認先 |
|---|---|---|
| 退職翌日から次の会社の健康保険に加入 | 新しい会社へ必要情報を提出し、資格取得日を確認 | 転職先の人事・総務 |
| 次の会社の加入日まで数日〜数か月空く | 国民健康保険・任意継続・家族の扶養から加入方法を確認 | 市区町村、前の保険者、家族の勤務先 |
| 退職後の入社予定が未定 | 加入方法を決め、保険料と年金の手続きを確認 | 同上 |
たとえば、3月31日退職・4月1日から転職先の健康保険に加入するなら、通常は間をつなぐ国保等への加入は不要です。4月15日から加入するなら、4月1日〜14日の扱いを確認します。入社日だけでなく、その会社の健康保険の加入対象となるか、資格取得日がいつかを確認してください。
前の会社の健康保険資格は原則として退職日の翌日に失います。空白期間の選択肢は協会けんぽ「退職後の健康保険について」を参考に、加入先に確認しましょう。
空白期間があるときの3つの選択肢と期限
| 加入方法 | 申請先 | 主な期限・条件 |
|---|---|---|
| 国民健康保険 | 住所地の市区町村 | 原則、資格喪失日から14日以内に届出 |
| 健康保険の任意継続 | 退職前に加入していた保険者 | 退職翌日から20日以内の申出。退職日まで継続2か月以上の被保険者期間が必要 |
| 家族の健康保険の被扶養者 | 家族の勤務先・加入保険者 | 収入・生計維持等の認定が必要。退職前から必要書類と提出期限を確認 |
国民健康保険:資格喪失を確認できる書類を用意する
加入届に加え、前の健康保険の資格喪失日が分かる書類、本人確認・マイナンバー確認の書類などを求められます。扶養家族も一緒に切り替える場合は、対象者全員分を確認してください。郵送やオンラインの対応は市区町村によって異なります。
書類がそろわないまま期限が近づいたら、届くまで待ち続けず窓口へ相談しましょう。たとえば大阪市の手続き案内では、加入・脱退は14日以内、必要書類が間に合わない場合は期間内の相談を案内しています。
任意継続:申出期限と納付期限を別々に確認する
任意継続は、条件を満たせば退職前の健康保険を最長2年間続ける制度です。協会けんぽの場合、住所地の支部に電子申請または申出書を提出します。健康保険組合に加入していた場合は、その組合へ確認してください。
郵送時は必着日、期限日が休日の場合の扱いを申請先で確認します。初回保険料の納付期限も忘れずに確認してください。資格喪失証明書などの必要書類は申請先の案内に従い、「すべての手続きで必須」と決めつけずに確認しましょう。参考:協会けんぽ「任意継続被保険者資格取得申出書」。
家族の扶養:退職しただけで自動的には入れない
会社の健康保険などに加入する家族に生計を維持され、収入や続柄等の条件を満たす場合の選択肢です。国民健康保険には、保険料負担のない「被扶養者」という仕組みはありません。
収入の基準は原則として今後の年間見込み収入130万円未満で、60歳以上や一定の障害がある場合は180万円未満です。19歳以上23歳未満の人(配偶者を除く)は150万円未満となる制度があります。年齢の判定方法や同居・別居、生計維持の条件もあるため、金額だけで決めないでください。
雇用保険の基本手当なども収入に含まれます。退職前の年収だけでなく、退職後の収入見込みと受給予定を伝え、家族の勤務先を通じて認定を確認しましょう。給与収入のみの場合の労働契約による判定など、詳細は日本年金機構の被扶養者の手続き案内、年齢による例外は19歳以上23歳未満の収入要件を参照してください。
任意継続と国民健康保険は、同じ条件で保険料を比較する
「年収が高いから任意継続」「独身だから国保」とは断定できません。加入する年度、住所地、年齢、前年所得、家族の人数などをそろえて見積もりを取りましょう。
| 比較する項目 | 任意継続 | 国民健康保険 |
|---|---|---|
| 保険料の基礎 | 退職時の標準報酬月額、保険料率、上限など | 前年所得、加入人数、自治体の料率など |
| 会社の負担 | なくなり、原則全額自己負担 | なし |
| 家族の扱い | 認定された被扶養者について通常は追加保険料なし | 被扶養者の仕組みがなく、加入人数も計算に影響 |
| 比較時の確認 | 介護保険料等を含む請求額、加入・脱退月の扱い | 軽減・減免の対象、加入・脱退月の扱い |
協会けんぽの2026年度の任意継続では、保険料計算に使う標準報酬月額の上限は32万円です。これは保険料そのものの上限額ではありません。保険料率などにより実際の負担は変わります。参考:協会けんぽの2026年度案内。健康保険組合の場合は組合の規定を確認してください。
窓口には「退職日、次の資格取得予定日、年齢、前年所得、加入する家族」を伝え、負担する総額を確認します。離職理由などによる国保の軽減・減免の対象になるかも、市区町村へ尋ねましょう。比較の基本は協会けんぽの退職後の健康保険の比較で確認できます。
2026年のマイナ保険証:再登録は原則不要、保険の手続きは必要
健康保険証としての利用登録が済んでいれば、転職を理由にマイナンバーカードを再登録する必要はありません。ただし、新しい保険への加入届や国保の脱退届などは必要です。参考:厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問」。
従来の健康保険証の有効期限は2025年12月1日までで、期限切れの旧保険証を持参した場合の暫定対応も2026年7月31日に終了しています。現在は、マイナ保険証または資格確認書を用意してください。参考:厚生労働省「資格確認方法について」。
| 書類・カード | 役割と注意点 |
|---|---|
| マイナ保険証 | 利用登録済みのマイナンバーカード。転職後も同じカードを使えるが、保険資格の更新確認が必要 |
| 資格確認書 | マイナ保険証を持っていない人などに交付され、これを提示して受診できる |
| 資格情報のお知らせ | 自分の加入情報を確認する書類。単独では受診に使えない。読み取り不良等ではマイナンバーカードと併せて提示 |
資格確認書と資格情報のお知らせは別の書類です。マイナ保険証を利用していない場合は、加入先に資格確認書の交付状況を確認してください。詳細:厚生労働省「資格確認書について」。
新しい資格情報が反映されないとき・切り替え中の受診
- 転職先の人事・総務へ、資格取得日、届出状況、提出情報に不備がないかを確認する。
- マイナポータルで現在の資格情報を確認し、未反映が続く場合は加入先の保険者へ問い合わせる。
- 受診が必要な場合は、転職で切り替え中であることを医療機関に伝え、提示できる書類と確認方法を相談する。
反映までの日数は処理状況によって異なり、「必ず10日」とは限りません。カードが読み取れない場合などは、マイナンバーカードとマイナポータルの資格情報画面、または紙の資格情報のお知らせを併せて提示する方法があります。持ち合わせがない場合の被保険者資格申立書なども、医療機関の案内に従ってください。参照:厚生労働省の資格確認方法。
新しい健康保険の資格を取得した後は、以前の国保や任意継続の資格で受診しないでください。新しい情報が画面に反映されていないことと、以前の保険を使えることは別です。
やむを得ず医療費をいったん全額支払った場合は、領収書などを保管し、受診日に加入していた保険者に療養費の申請可否と必要書類を確認します。返金額は審査・保険診療の基準・自己負担割合で決まり、一律に支払額の7割が戻るとは限りません。参考:協会けんぽ「医療費の立替」。
入社後は国保・任意継続・扶養の終了手続きも忘れずに
新しい会社が加入手続きをしてくれても、以前の保険の脱退まで自動で済むとは限りません。資格取得日が分かる書類を受け取り、以前の加入先へ確認してください。
| 入社前に加入していた保険 | 新しい保険に入った後にすること |
|---|---|
| 国民健康保険 | 住所地の市区町村に脱退を届け出る。原則14日以内 |
| 任意継続 | 前の保険者に資格喪失を届け出る。新しい資格取得日が分かる書類等を確認 |
| 家族の被扶養者 | 家族の勤務先を通じて扶養から外れる届出をする |
国保の届出は市区町村の案内例、任意継続は協会けんぽ「資格の喪失について」、扶養は日本年金機構の被扶養者異動の案内を参考に、実際の加入先で確認しましょう。
マイナンバーカード自体は会社へ返却しません。資格確認書などの返却要否や、保険料の精算・還付は以前の保険者の指示に従ってください。
空白期間の国民年金も確認する
日本国内に住む20歳以上60歳未満で、退職後に厚生年金へ加入せず、第3号被保険者にも該当しない場合は、原則として国民年金第1号への切り替えが必要です。健康保険を任意継続しても、厚生年金まで継続できるわけではありません。
第1号への切り替えは原則、退職日の翌日から14日以内に手続きします。市区町村の窓口やマイナポータル等の手続き方法、必要書類は日本年金機構「国民年金に加入するための手続き」で確認できます。厚生年金に加入する配偶者の扶養となり、第3号の条件を満たす場合は配偶者の勤務先を通じて手続きします。
2026年度(2026年4月〜2027年3月)の国民年金保険料は月額17,920円です。どの月の納付が必要かは、退職・再就職の時期や加入区分によって確認が必要です。参考:日本年金機構「国民年金保険料」、退職したときの手続き。
支払いが難しい場合は、免除・納付猶予や失業等による特例を相談できます。退職した人が全員免除になるわけではなく、制度に応じて本人・配偶者・世帯主等の所得を審査します。免除と猶予では将来の年金額への反映も異なるため、日本年金機構の免除・納付猶予の案内を確認し、未納のままにしないよう相談しましょう。
健康保険の切り替えでよくある質問
土日や数日だけ空く場合も手続きが必要?
次の会社の健康保険に加入するまでの期間について、国保・任意継続・家族の扶養のどれに該当するか確認が必要です。受診する予定がなくても、加入手続きを省略できるとは限りません。保険料の発生月と加入手続きの要否は分けて、窓口で確認してください。
資格喪失証明書が届かない場合は?
前の会社や保険者に発行状況を確認し、期限内に市区町村へ相談してください。協会けんぽに加入していた人などは、日本年金機構で資格喪失等の確認通知書を請求できる場合もあります。対象や書類は日本年金機構の案内を参照してください。
国保の14日・任意継続の20日を過ぎたら?
すぐに加入先へ連絡してください。国保は届出日からだけでなく、資格が生じた日にさかのぼって保険料が発生することがあります。任意継続は原則20日以内の申出が必要なので、過ぎた事情も含めて前の保険者に確認し、国保や扶養の手続きも相談しましょう。
退職前・退職後・入社後のチェックリスト
| 時期 | 確認すること |
|---|---|
| 退職前 | 退職日と次の資格取得日/空白期間の加入方法/保険料の見積もり/必要書類の発行依頼 |
| 退職後 | 国保・任意継続・扶養の申請/納付期限/年金の切り替え/資格確認書等の受取り |
| 入社後 | 新しい保険の資格取得日/国保・任意継続・扶養の終了届/マイナポータルの資格情報 |
健康保険以外にも、入社後は税金や雇用保険などの確認があります。入社後にやることリストを使って、手続きの漏れを確認してください。退職の意思を伝える段階なら上司への退職の伝え方も参考になります。
次の仕事がまだ決まっていない人へ
保険と年金の手続きに見通しが立ったら、希望する仕事内容、働き方、入社できる時期を整理しましょう。転職活動の順序は転職を始める手順で確認できます。
求人紹介や応募書類・面接の準備を相談したい場合は、転職エージェントも選択肢です。自分の職種・地域に対応するか、どの支援を受けられるかを比較してから利用しましょう。保険の加入・給付の判断は、引き続き保険者や公的窓口へ確認してください。
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コメント
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