「内定はもらえたけど、提示された年収が思ったより低い…」
「給与交渉したいけど、印象が悪くなりそうで怖い…」
「そもそも、転職で給与交渉ってしていいの?」
転職活動で内定を獲得したものの、給与交渉に踏み切れない方は少なくありません。
転職活動の全体像をまず確認したい人はこちら。
【結論】給与交渉は「内定後・承諾前」が鉄則
給与交渉は、内定が出たあと〜承諾する前がいちばん通りやすいタイミングです。
データでも、交渉した人の多くが年収アップにつながっています。
だから「やらない理由」がありません。
✅ 今日やること3つ(これだけでOK)
- 交渉タイミングを決める(内定後・承諾前)
- 希望額と下限額を決める(根拠もセット)
- 伝え方テンプレを用意する(メール or 口頭)
先に知っておくべき「失敗例」3つ(これだけ避ければOK)
失敗①:承諾後に交渉して印象が悪くなった
対策:交渉は必ず「承諾前」までに。
失敗②:希望額だけ言って根拠がなく、押し返された
対策:実績・相場・現年収の変化など**“根拠”**を添える。
失敗③:強気すぎて条件がこじれた(or 撤回が怖くて言えなかった)
対策:希望額+下限額を決め、柔らかい言い回しで相談ベースにする。
転職の給与交渉に関する最新データ
まずは、給与交渉の実態を示すデータを見ていきましょう。
給与交渉をした人の割合
| 調査対象 | 交渉した人の割合 | 出典 |
|---|---|---|
| 転職者全体 | 33.1% | マイナビ(2023年3月調査) |
| ITエンジニア・デザイナー | 61.4% | Offers(2024年2月調査) |
| 部長クラス | 78.0% | マイナビ(2023年調査) |
| 課長クラス | 50.4% | マイナビ(2023年調査) |
転職者全体では約3人に1人が給与交渉を実施しています。
一方、ITエンジニアやデザイナーなどの専門職では6割以上が交渉経験あり。
キャリアが上がるほど交渉が一般化していることがわかります。
給与交渉の成功率
| 項目 | 割合 | 出典 |
|---|---|---|
| 交渉で年収アップした人 | 90.3% | マイナビ(2023年調査) |
| 希望額以上を獲得した人 | 79.4% | マイナビ(2023年調査) |
| 交渉成功率(IT業界) | 82.3% | Offers(2024年2月調査) |
交渉した人の約9割が年収アップに成功しています。
「交渉しても無駄」と思っている方も多いかもしれませんが、データが示す現実は真逆です。
転職による年収アップの平均額
マイナビ「転職動向調査2025年版」(2024年実績)によると、転職による年収アップの平均額は以下のとおりです。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 転職前の平均年収 | 487.3万円 |
| 転職後の平均年収 | 509.3万円 |
| 平均アップ額 | 22.0万円 |
企業側の本音:給与アップの余地はある
マイナビ調査では、**半数以上(54.8%)の企業が「給与を上げる余地があった」**と回答しています。
つまり、交渉しなければ本来もらえたはずの金額を逃している可能性があるということです。
📌 次に読む → 転職活動のスケジュール完全版(週ごとのやること)

【体験談】給与交渉で年収アップした人・失敗した人
成功事例:Aさん(28歳・ITエンジニア)数十万円アップ
Aさんは、Web系企業からSaaS企業への転職を決意。
内定時に提示された年収は前職を下回っていました。
「正直、交渉するのは怖かったです。
でも、前職で担当したプロジェクトの成果を整理して伝えたところ、想像以上にスムーズに話が進みました」
Aさんが交渉で伝えたポイントは以下です。
- 前職での成果(例:新規案件の獲得、改善提案が通ったなど)
- 保有スキル(例:資格、開発経験、担当領域の専門性)
- 市場相場との比較(同職種の年収レンジを確認して提示)
「交渉しなかったら損していたと思うと、ゾッとします」
成功事例:Bさん(35歳・営業職)年収アップ
Bさんは、メーカーから商社への転職。
転職エージェント経由で応募し、内定後の給与交渉もエージェントに代行してもらいました。
「自分で交渉する自信がなかったので、エージェントにお願いしました。
希望額と根拠を伝えたら、あとはエージェントが企業と調整してくれました」
Bさんが用意した交渉材料は以下です。
- 前職での実績(目標達成の継続など)
- マネジメント経験(人数・役割など)
- 他社選考の状況(あれば)
失敗事例:Cさん(32歳・事務職)交渉決裂で内定辞退
Cさんは、内定時の提示額が前職より低かったため交渉を試みました。
しかし、企業から「当社の給与テーブルでは難しい」と言われ、最終的に内定を辞退。
失敗ポイントは以下です。
- 給与レンジの確認不足:応募前に想定レンジを確認していなかった
- 交渉材料の不足:「前職の年収」以外の根拠を示せなかった
- 代替案の検討不足:賞与や手当など別軸の提案ができなかった
自分の市場価値を把握してから交渉に臨みたい人はこちら。

給与交渉のベストタイミングはいつ?
給与交渉で最も重要なのはタイミングです。
黄金のタイミング:内定後〜内定承諾前
給与交渉の最適なタイミングは、内定通知を受けた後、内定承諾の意思表示をする前です。
具体的には、以下の場面がベストです。
| タイミング | 詳細 |
|---|---|
| 労働条件通知書を受け取った直後 | 条件を確認し、疑問点があれば質問できる |
| オファー面談の場 | 対面で直接交渉できる |
| 内定承諾の返答期限前 | 検討期間中に交渉を完了させる |
面接中に希望年収を聞かれた場合
聞かれたら回答してOK。
ただし、自分から積極的に切り出すのは避けましょう。
【例文】企業の規定に従う場合
「御社の規定に従います。募集要項で想定年収を拝見しておりますので、その範囲内でご検討いただければ幸いです」
【例文】現職年収を維持したい場合
「現在の年収が◯◯万円ですので、同等以上を希望しております。ただし、最終的には御社の規定に従います」
【例文】年収アップを希望する場合
「現職の年収は◯◯万円ですが、これまでの経験を活かして貢献できると考えておりますので、可能であれば10%程度の上乗せをご相談できれば幸いです」
絶対に避けるべきNGタイミング
| NGタイミング | リスク |
|---|---|
| 一次面接で自分から切り出す | 選考に悪影響の可能性 |
| 役員面接で自分から切り出す | マイナス評価の可能性 |
| 内定承諾後 | 条件合意済みとみなされやすい |
| 選考途中で希望額を変更 | 不信感につながる |
給与交渉の具体的な伝え方【例文付き】
基本の切り出しフレーズ
「大変魅力的なご提示をありがとうございます。一点、給与についてご相談させていただいてもよろしいでしょうか?」
希望年収の伝え方【状況別例文】
【例文①】現職年収を根拠にする場合
「ご提示いただいた年収は◯◯万円となっております。現職の年収が◯◯万円でございますので、可能であれば現職と同等以上をご検討いただけないでしょうか」
【例文②】実績を根拠にする場合
「前職では◯◯を担当し、成果につながった経験がございます。この経験を御社でも活かして貢献できると考えております。つきましては、年収◯◯万円をご検討いただけないでしょうか」
【例文③】市場相場を根拠にする場合
「同業界・同職種の年収レンジを確認しましたところ、私の経験年数ですと◯◯万円前後が多い印象でした。ご提示額から、ご調整をご検討いただくことは可能でしょうか」
【例文④】他社オファーを根拠にする場合
「恐れ入りますが、現在並行して選考を進めている企業からも条件提示をいただいております。御社への入社意欲は非常に高いのですが、年収面でご調整をご検討いただくことは可能でしょうか」
交渉材料になるもの一覧
| カテゴリ | 具体的な交渉材料 |
|---|---|
| スキル・経験 | 即戦力となる専門知識、同業種・同職種経験、マネジメント経験 |
| 実績 | 目標達成、改善事例、成果が伝わるエピソード(可能なら数値も) |
| 資格 | 業務に関連する資格、希少性の高い資格 |
| 他社内定 | 他社からの条件提示 |
| 市場価値 | 同職種の年収レンジ、スキル要件との比較 |
📌 次に読む → 転職の自己分析のやり方(強みと実績の整理)

希望額の目安:現年収の10〜20%アップが妥当
希望年収は、現年収の10〜20%アップが妥当な範囲です。
| 現年収 | 妥当な希望額 |
|---|---|
| 400万円 | 440〜480万円 |
| 500万円 | 550〜600万円 |
| 600万円 | 660〜720万円 |
給与交渉が難しい場合の代替案
給与アップが難しい場合でも、以下は交渉の余地があることが多いです。
給与以外で交渉できる項目
| 項目 | 交渉例 |
|---|---|
| 賞与(ボーナス) | 「月額が難しければ賞与で調整は可能でしょうか」 |
| 入社一時金・入社準備金 | 「入社時の一時金をご検討いただけませんか」 |
| 資格手当 | 「保有資格に対する手当はありますか」 |
| 研修・勉強会費用 | 「研修費用の補助はありますか」 |
| リモートワーク | 「週◯日のリモートは可能でしょうか」 |
| フレックスタイム | 「フレックス適用は可能でしょうか」 |
| 入社時期 | 「入社日を調整できますか」 |
代替案を提案する例文
「給与面でのご調整が難しい場合、リモートワークの可否や入社時の一時金について、ご相談させていただくことは可能でしょうか」
転職エージェントを活用した給与交渉
エージェント経由のメリット
転職エージェントを活用する最大のメリットは、年収交渉を代行してもらえる点です。
| メリット | 詳細 |
|---|---|
| 交渉の代行 | 自分で交渉する心理的負担がない |
| 相場観の提供 | 業界・職種の相場を把握している |
| 企業との関係性 | 人事とのやり取りに慣れている |
| 条件調整の進行 | 入社日・待遇なども含めて整理しやすい |
ポイント:エージェントは成果報酬型のビジネスモデルのため、条件調整(年収・入社日など)に前向きに動いてくれるケースが多いです。
※会社・担当者によって差はあります。
エージェントへの希望年収の伝え方
エージェントには、最初の面談時に希望年収を伝えるのがベストです。
- 2つの金額を設定して伝える
- 最低希望年収(絶対に譲れないライン)
- 希望年収(本来叶えたい金額)
- 根拠を明確に伝える
- 「◯◯の経験を活かせるので◯◯万円を希望」など
- 現職年収は“額面”で伝える
- 手取りではなく総支給額(基本給+残業代+賞与含む)
📌 次に読む → 転職エージェントおすすめ7選(併用のコツ)

転職エージェントに交渉を代行してもらいたい人はこちら。
業界・職種別:給与交渉のしやすさ
給与交渉しやすい業界
| 業界 | 理由 |
|---|---|
| IT業界 | スキル評価、人材不足 |
| コンサル | 実力主義、給与レンジが明確 |
| 外資系 | 交渉が前提の文化 |
| スタートアップ | 給与テーブルが柔軟な場合がある |
給与交渉が難しい業界
| 業界 | 理由 |
|---|---|
| 公務員 | 法令・条例で決定 |
| 医療 | 免許・資格ベースの体系 |
| 教育(公立など) | 公務員に準じる体系 |
| 年功序列の強い企業 | 給与テーブルが厳格 |
給与交渉のNG行動チェックリスト
絶対にやってはいけないこと
- 一次面接で自分から年収の話を切り出す
- 根拠なく「◯◯万円希望」と一方的に言う
- 相場からかけ離れた高額を要求する
- 内定承諾後に交渉を始める
- 選考途中で希望額をコロコロ変える
- 「他社の方が条件がいい」と脅す
- 現職の年収を偽る
給与交渉のメールテンプレート
給与交渉メール【基本テンプレート】
件名:給与に関するご相談(氏名)
株式会社◯◯◯◯
人事部 ◯◯様
お世話になっております。
◯月◯日に面接の機会をいただきました◯◯◯◯です。
この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
御社で働かせていただけることを大変嬉しく思っております。
さて、ご提示いただいた労働条件につきまして、
一点ご相談させていただきたくご連絡いたしました。
年収について、現職の年収が◯◯万円でございますので、
可能であれば◯◯万円へのご調整をご検討いただけないでしょうか。
前職では◯◯の経験を積み、◯◯という実績を残してまいりました。
この経験を活かし、御社でも同様の成果を出せるよう
精一杯努めてまいりたいと考えております。
ご多忙のところ恐れ入りますが、
ご検討いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
◯◯◯◯(署名)
よくある質問(FAQ)
Q1. 給与交渉したら印象が悪くなりませんか?
A. 適切なタイミング・方法であれば印象は悪くなりません。
Q2. 希望年収はいくら上乗せして伝えるべき?
A. 現年収の10〜20%アップが上限の目安です。
Q3. 現職の年収を聞かれたら正直に言うべき?
A. 必ず正直に伝えてください。虚偽申告は絶対NGです。
Q4. 内定承諾後に給与交渉はできますか?
A. 原則として避けてください。
Q5. 転職エージェント経由と直接応募、どちらが交渉しやすい?
A. 一般的にはエージェント経由の方が交渉しやすいです。
Q6. 給与交渉で内定取り消しになることはありますか?
A. 年収交渉を理由とした内定取り消しは法的には認められにくいです。
ただし、合意に至らない場合は「契約不成立」として採用見送りの可能性はあります。
Q7. 未経験転職でも給与交渉できますか?
A. できますが、期待値は下げる必要があります。昇給基準の確認が重要です。
まとめ:給与交渉は「やらないリスク」の方が大きい
押さえておきたいポイント
- 交渉した人の約9割が年収アップに成功している
- **半数以上の企業が「給与を上げる余地があった」**と回答
- ベストタイミングは内定後〜内定承諾前
- 希望額は現年収の10〜20%アップが妥当
- 根拠(実績・スキル・相場)を示すことが重要
- 交渉が苦手な人は転職エージェントの代行を活用
迷ったら「希望額と下限額」だけ決めて、相談ベースで伝えてみましょう。
オファー面談での確認事項と交渉のコツはこちら。




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