【2025年最新】オファー面談完全ガイド|確認すべき項目・質問例・年収交渉のコツ
「オファー面談って何を聞けばいいの?選考とは違うの…?」
「年収や条件の交渉をしたいけど、印象が悪くならないか不安…」
「内定承諾の前に確認しておくべきことって何だろう…」
内定後に行われる「オファー面談」は、入社条件を最終確認し、疑問や不安を解消する大切な機会です。選考とは異なり、企業と対等な立場で条件をすり合わせる場ですが、何を聞けばいいか分からず、なんとなく終わってしまう人も少なくありません。
本記事では、オファー面談で確認すべき項目、具体的な質問例、年収交渉のコツまで徹底解説します。この記事を読めば、納得のいく条件で入社を決められるようになります。
■この記事の目次
- オファー面談とは?目的と選考面接との違い
- オファー面談で必ず確認すべき7つの項目
- 具体的な質問例|場面別テンプレート
- 年収交渉のコツと注意点
- オファー面談後の対応|内定承諾・辞退の伝え方
- 【体験談】確認不足で後悔したAさん・交渉成功したBさん
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
■1. オファー面談とは?目的と選考面接との違い
▼オファー面談の定義
オファー面談とは、内定後に企業と応募者が労働条件を確認・すり合わせるための面談です。「条件面談」「処遇面談」「内定者面談」とも呼ばれます。
【オファー面談の位置づけ】
書類選考 → 一次面接 → 二次面接 → 最終面接 → 内定 → ★オファー面談★ → 内定承諾
▼選考面接との違い
【選考面接とオファー面談の比較】
| 項目 | 選考面接 | オファー面談 |
|---|---|---|
| 目的 | 応募者の評価・合否判定 | 労働条件の確認・すり合わせ |
| 立場 | 企業が評価する側 | 対等な立場 |
| 合否への影響 | あり | 基本的になし |
| 質問の主体 | 主に企業側 | 主に応募者側 |
| 交渉 | 基本的にできない | 条件交渉が可能 |
【重要】オファー面談は選考ではない
オファー面談で質問や交渉をしても、基本的に内定が取り消されることはありません。ただし、常識を外れた要求や態度は印象を悪くする可能性があるため、マナーを守って臨みましょう。
▼オファー面談が実施されるケース
すべての企業でオファー面談が実施されるわけではありません。
【オファー面談が多い企業】
・大手企業、外資系企業
・年収が高いポジション
・管理職・専門職の採用
・転職エージェント経由の採用
【オファー面談がない場合】
・内定通知書と労働条件通知書が郵送で届くのみ
・この場合も、不明点があれば電話やメールで確認することは可能
■2. オファー面談で必ず確認すべき7つの項目
オファー面談では、以下の7つの項目を必ず確認しましょう。入社後に「聞いていない」「思っていたのと違う」とならないために、遠慮せず質問することが大切です。
▼確認項目①:年収・給与の内訳
【確認すべきポイント】
・基本給の金額
・固定残業代の有無と時間数
・各種手当(住宅手当、家族手当、通勤手当など)
・賞与の有無、支給時期、過去の実績
・昇給の時期、過去の昇給実績
【具体的な質問例】
「年収500万円とのことですが、内訳を教えていただけますか?」
「賞与は年間何ヶ月分が目安でしょうか?過去の実績も教えていただけると助かります」
「固定残業代が含まれているとのことですが、何時間分でしょうか?超過分は別途支給されますか?」
【注意点】
提示された年収が「額面」か「手取り」かを確認。通常は額面(税引前)で提示されます。
▼確認項目②:勤務時間・残業
【確認すべきポイント】
・所定労働時間(始業・終業時刻)
・フレックスタイム制度の有無
・平均残業時間(月間・繁忙期)
・休日出勤の頻度
【具体的な質問例】
「配属予定の部署の平均残業時間はどのくらいでしょうか?」
「繁忙期はいつ頃で、その時期の残業はどの程度になりますか?」
「フレックスタイム制度はありますか?コアタイムは何時から何時でしょうか?」
▼確認項目③:勤務地・転勤
【確認すべきポイント】
・初期配属の勤務地
・転勤の可能性と頻度
・リモートワークの可否と頻度
・転勤時の手当や補助
【具体的な質問例】
「勤務地は〇〇オフィスとのことですが、転勤の可能性はありますか?」
「リモートワークは週に何日程度可能でしょうか?」
「転勤が発生する場合、引っ越し費用や住宅補助はありますか?」
▼確認項目④:配属部署・業務内容
【確認すべきポイント】
・配属部署の名称と役割
・具体的な担当業務
・チーム構成(人数、年齢層、男女比)
・上司となる方の情報
・入社後の研修・OJT
【具体的な質問例】
「配属予定の部署について、チーム構成を教えていただけますか?」
「入社後、最初に担当する業務はどのようなものになりますか?」
「入社後の研修やOJTはどのような内容でしょうか?」
▼確認項目⑤:休日・休暇
【確認すべきポイント】
・年間休日数
・休日の曜日(完全週休2日か、シフト制か)
・有給休暇の付与日数と取得率
・特別休暇(慶弔、リフレッシュ休暇など)
【具体的な質問例】
「年間休日は何日でしょうか?」
「有給休暇の取得率はどのくらいですか?」
「入社初年度の有給休暇は何日付与されますか?」
▼確認項目⑥:福利厚生・社会保険
【確認すべきポイント】
・社会保険の加入状況(健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険)
・退職金制度の有無
・企業型確定拠出年金(DC)の有無
・その他福利厚生(社宅、保養所、社員割引など)
【具体的な質問例】
「退職金制度はありますか?ある場合、どのような仕組みでしょうか?」
「企業型確定拠出年金(DC)は導入されていますか?」
「福利厚生で特徴的なものがあれば教えてください」
▼確認項目⑦:入社日・入社手続き
【確認すべきポイント】
・希望する入社日が可能か
・入社日までに準備すべき書類
・入社初日のスケジュール
【具体的な質問例】
「入社日は〇月〇日を希望していますが、可能でしょうか?」
「入社までに準備しておくべき書類や手続きはありますか?」
「入社初日はどのようなスケジュールになりますか?」
■3. 具体的な質問例|場面別テンプレート
▼年収・待遇についての質問
【基本の質問】
「提示いただいた年収について、内訳を詳しく教えていただけますか?」
【賞与について】
「賞与は年2回とのことですが、過去の支給実績はどのくらいでしょうか?業績連動の部分はありますか?」
【昇給について】
「昇給は年1回とのことですが、平均的な昇給率や昇給額の目安を教えていただけますか?」
【手当について】
「住宅手当や家族手当はありますか?ある場合、支給条件と金額を教えてください」
▼働き方についての質問
【残業について】
「求人には月平均20時間と記載がありましたが、配属予定の部署も同程度でしょうか?」
【リモートワークについて】
「リモートワーク制度の詳細を教えてください。週何日まで可能ですか?入社直後から利用できますか?」
【フレックスについて】
「フレックスタイム制度を利用されている方は多いですか?実際の運用状況を教えてください」
▼配属・キャリアについての質問
【配属部署について】
「配属予定のチームについて、メンバー構成や雰囲気を教えていただけますか?」
【業務内容について】
「入社後3ヶ月、半年、1年でどのような業務を担当する想定でしょうか?」
【キャリアパスについて】
「このポジションからのキャリアパスとして、どのような選択肢がありますか?」
【評価制度について】
「評価制度はどのような仕組みですか?評価のタイミングや基準を教えてください」
▼入社後の不安を解消する質問
【研修について】
「中途入社者向けの研修やオンボーディングプログラムはありますか?」
【サポート体制について】
「入社後、分からないことがあった場合、誰に相談すればよいですか?メンター制度などはありますか?」
【社風について】
「会社や部署の雰囲気を教えてください。中途入社の方は馴染みやすい環境ですか?」
■4. 年収交渉のコツと注意点
オファー面談では、年収交渉ができる場合があります。ただし、やみくもに交渉するのではなく、適切な方法で行うことが重要です。
▼年収交渉が可能なケース
【交渉しやすいケース】
・提示年収が現職より下がる場合
・自分のスキル・経験が市場価値より低く評価されている場合
・求人票に記載の年収レンジの下限に近い提示の場合
・複数社から内定をもらっている場合
【交渉が難しいケース】
・すでに希望年収の上限に近い提示を受けている場合
・未経験職種への転職の場合
・求人票の年収レンジの上限に近い提示の場合
▼年収交渉の切り出し方
【NG例】
「もっと上げてください」
「〇〇万円じゃないと入社しません」
「他社はもっと高い条件を出しています」
【OK例】
「大変ありがたいご提示をいただきありがとうございます。1点ご相談なのですが、現職の年収が〇〇万円でして、可能であれば現職と同等以上の条件をいただけると、より安心して入社を決断できます。ご検討いただくことは可能でしょうか?」
「御社で働きたい気持ちは強いのですが、家族もおりまして、年収面でもう少しご配慮いただけると大変助かります。〇〇万円程度までご検討いただくことは可能でしょうか?」
▼年収交渉のポイント
【ポイント①】根拠を示す
・現職の年収、他社の提示額、市場相場など
・「なぜその金額が必要か」を説明できるようにする
【ポイント②】謙虚な姿勢で
・あくまで「相談」「お願い」のスタンス
・強気な態度は印象を悪くする
【ポイント③】入社意欲を伝える
・「条件次第では入社しない」という態度はNG
・「御社で働きたい。だからこそ相談したい」という姿勢
【ポイント④】落としどころを考えておく
・希望額と最低ラインを決めておく
・年収以外の条件(入社日、リモート頻度など)で調整できる場合も
▼年収交渉の成功率を上げるコツ
【転職エージェント経由の場合】
・エージェントに交渉を代行してもらうのが最も効果的
・エージェントは企業との関係性があり、交渉に慣れている
・直接言いにくいことも、エージェント経由なら伝えやすい
【直接応募の場合】
・オファー面談の場で無理に結論を出さない
・「一度持ち帰って検討させてください」と伝え、後日メールで相談する方法も
■5. オファー面談後の対応|内定承諾・辞退の伝え方
▼回答期限の確認
オファー面談後、内定承諾の回答期限を確認しましょう。一般的には1週間〜2週間程度が多いです。
【回答期限の延長が必要な場合】
・他社の選考結果を待ちたい場合
・家族と相談したい場合
・現職の退職交渉に時間がかかる場合
【延長の伝え方】
「大変恐れ入りますが、家族とも相談したいため、回答期限を〇月〇日まで延長していただくことは可能でしょうか?御社への入社意欲は高く、しっかりと検討した上でお返事したいと考えております」
▼内定承諾の伝え方
【電話で伝える場合】
「お世話になっております。〇〇です。先日のオファー面談でご提示いただいた条件について検討いたしました結果、ぜひ御社で働かせていただきたく、内定をお受けしたいと思います。入社後は一日も早く戦力になれるよう努力いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします」
【メールで伝える場合】
件名:内定承諾のご連絡【〇〇(氏名)】
株式会社〇〇
人事部 〇〇様
お世話になっております。〇〇です。
先日はオファー面談のお時間をいただき、誠にありがとうございました。
検討の結果、ぜひ御社で働かせていただきたく、
内定をお受けいたしたくご連絡いたしました。
入社後は一日も早く貢献できるよう努力してまいります。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
--------------------
〇〇(氏名)
電話:xxx-xxxx-xxxx
メール:xxx@xxx.com
--------------------
▼内定辞退の伝え方
【電話で伝える場合】
「お世話になっております。〇〇です。先日は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。大変悩んだのですが、検討の結果、今回は辞退させていただきたくご連絡いたしました。貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このようなご連絡となり誠に申し訳ございません」
【辞退理由を聞かれた場合】
・正直に伝えるのが基本(他社に決めた、現職に残る、など)
・ただし、条件面の不満を詳細に伝える必要はない
・「総合的に判断した結果」という表現でもOK
■6. 【体験談】確認不足で後悔したAさん・交渉成功したBさん
▼【失敗例】確認不足で入社後にギャップを感じたAさん(31歳・企画職)
【状況】
Aさんは念願の大手企業から内定をもらい、嬉しさのあまりオファー面談ではほとんど質問をしなかった。提示された年収は希望通りだったため、すぐに内定を承諾した。
【入社後に発覚した問題】
・年収500万円のうち、固定残業代45時間分(約100万円)が含まれていた
・実質の基本給は約400万円で、残業45時間未満だと割安になる計算
・配属部署の平均残業時間は月30時間程度で、固定残業代の45時間に届かない
・リモートワーク制度はあったが、入社1年目は原則出社必須だった
【Aさんの反省】
「年収の数字だけ見て安心してしまいました。内訳を確認していれば、固定残業代の割合が高いことに気づけたはず。リモートワークも『制度がある』と聞いただけで、具体的な運用を確認しなかったのが失敗でした。オファー面談は遠慮せず質問すべき場だと、今なら分かります」
▼【成功例】年収交渉に成功したBさん(35歳・営業マネージャー)
【状況】
Bさんは営業マネージャーとして転職活動を行い、第一志望の企業から内定を獲得。提示年収は650万円だったが、現職の年収が700万円だったため、交渉を検討した。
【Bさんが実践したこと】
- オファー面談前の準備
・現職の源泉徴収票を用意(現年収の根拠として)
・転職エージェントに相場を確認(同職種・同業界の年収レンジ)
・希望額(720万円)と最低ライン(700万円)を決めておいた - オファー面談での交渉
・まず提示条件への感謝を伝えた
・「現職の年収が700万円でして、可能であれば現職以上の条件をいただけると、安心して入社を決断できます」と相談
・入社への強い意欲を改めて伝えた - 転職エージェントとの連携
・オファー面談後、エージェントにも状況を共有
・エージェントから企業に追加で交渉してもらった
【結果】
最終的に年収700万円で合意。当初の提示から50万円アップを実現した。
【Bさんのアドバイス】
「年収交渉は『お願い』のスタンスが大切です。強気に出ると印象が悪くなりますし、内定取り消しのリスクもゼロではありません。『御社で働きたい。だからこそ、長く働くために条件面も相談させてほしい』という姿勢で臨むのがポイントです。また、転職エージェントを使っている場合は、エージェント経由で交渉してもらうのが最も効果的ですよ」
■7. よくある質問(FAQ)
▼Q1. オファー面談で質問しすぎると印象が悪くなりませんか?
A. いいえ、むしろ質問することは好印象です。企業側も、入社後のミスマッチを防ぎたいと考えています。遠慮して質問しないと、入社後に「聞いていない」という事態になりかねません。ただし、質問の仕方は丁寧に。「確認させてください」「教えていただけますか」という姿勢で臨みましょう。
▼Q2. オファー面談で内定が取り消されることはありますか?
A. 基本的にはありません。オファー面談は選考ではなく、条件のすり合わせの場です。ただし、常識を外れた要求(提示額の2倍を要求するなど)や、横柄な態度を取った場合は、企業側の印象が悪くなる可能性はあります。マナーを守って臨めば問題ありません。
▼Q3. 年収交渉はどのくらいの金額アップが現実的ですか?
A. 一般的には、提示額の5〜10%程度(50万円〜100万円)が現実的な交渉範囲です。それ以上のアップを希望する場合は、明確な根拠(現年収、他社の提示額、市場相場など)が必要です。また、年収以外の条件(入社日、リモート頻度、役職など)で調整できる場合もあります。
▼Q4. 転職エージェント経由の場合、交渉は誰がしますか?
A. 転職エージェント経由の場合、年収交渉はエージェントに代行してもらうのが一般的です。エージェントは企業との関係性があり、交渉に慣れているため、直接交渉するより成功率が高いことが多いです。オファー面談前に、エージェントに希望条件を伝えておきましょう。
▼Q5. オファー面談はオンラインでも行われますか?
A. はい、オンラインで実施されることも増えています。オンラインの場合も、確認すべき項目や質問の仕方は対面と同じです。資料(労働条件通知書など)が事前に送られてくる場合は、面談前に目を通しておき、質問事項をまとめておきましょう。
▼Q6. 労働条件通知書をもらえない場合はどうすればいいですか?
A. 労働条件通知書(または雇用契約書)の交付は、労働基準法で義務付けられています。内定承諾前に必ずもらうようにしましょう。「入社手続きの参考にしたいので、労働条件通知書をいただけますか?」と依頼すれば、通常は発行してもらえます。発行を渋る企業は要注意です。
▼Q7. 内定承諾後に条件変更を申し出ることはできますか?
A. 基本的には難しいです。内定承諾は「提示された条件で入社する」という意思表示のため、承諾後の条件変更は企業側に悪印象を与えます。条件に不安がある場合は、必ずオファー面談の段階で確認・交渉しましょう。内定承諾は、すべての条件に納得してから行うのが鉄則です。
■8. まとめ
オファー面談を成功させるポイントを改めて整理します。
【オファー面談 成功のチェックリスト】
▼事前準備
☑ 確認したい項目をリストアップしておく
☑ 年収交渉をする場合、根拠(現年収、市場相場)を用意
☑ 希望条件と最低ラインを決めておく
☑ 転職エージェント経由なら、事前に希望を伝えておく
▼面談で確認すべき7項目
☑ 年収・給与の内訳(基本給、固定残業代、賞与、手当)
☑ 勤務時間・残業(平均残業時間、フレックス制度)
☑ 勤務地・転勤(リモートワーク、転勤の可能性)
☑ 配属部署・業務内容(チーム構成、担当業務)
☑ 休日・休暇(年間休日、有給取得率)
☑ 福利厚生・社会保険(退職金、DC、各種制度)
☑ 入社日・入社手続き(希望日の確認、必要書類)
▼年収交渉のコツ
☑ 根拠を示して「相談」のスタンスで
☑ 入社意欲を伝えた上で交渉
☑ 転職エージェント経由なら代行を依頼
▼面談後の対応
☑ 回答期限を確認し、期限内に返答
☑ 内定承諾・辞退は電話で伝えるのが丁寧
☑ 辞退する場合も誠意を持って連絡
オファー面談は、入社後のミスマッチを防ぐための大切な機会です。遠慮せず質問し、納得のいく条件で入社を決めましょう。
あなたの転職活動が成功し、新しい職場で充実したキャリアを築けることを心から願っています。
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